オタクをはなさないで

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初めての賃貸探しで値引き交渉を試したので感想

tl; dr

  • 結局のところ、強制力がない項目については余裕で無視されるのであまり意味がない
  • 不動産で働いている人間は本来取るべきではないお金について承知していながら、その料金を徴収することに何の疑問も抱いていない
  • 交渉は疲れるので、最初から初期費用が安くなっている不動産会社を選ぶのが良い

あらすじ

初の賃貸住まいに伴い、下記の資料を参考に値引き交渉を試みたのでその記録

mrtry.hatenablog.jp

物件の地理的情報

  • 東京23区内
  • 住みたい町ランキング Top 10 以内の地域
  • 徒歩7分以内
  • 予算は8~10万円

がメインの条件、その他にもいろいろあるが、地域の人気が不動産屋の対応に反映されていると感じたので割愛

住みたい町ランキングは下記を参照

suumo.jp

各不動産会社とその対応

今回特に記載していない物件については全て仲介手数料1.1ヶ月、鍵交換費ありだった。

P社

会社概要

よく知られた P 社の名を語っているものの、いわゆるフランチャイズのようなもので、実際は昔から地元で不動産を営んでいる会社が看板を借りているような形だった(P社とその会社の名前が併記されている)

仲介ではなく、管理会社だった。

対応してくれたのはおそらく店長(?)クラスのおじさまで、気さくにいろいろな物件を案内していただけた。 計3回、5軒ほど物件をみせていただいたが、節々で * 値下げ交渉をお願いしてきた輩は面倒なので断った * 物件探しなんてどこかで妥協すべきだ * 他社の取り扱う物件のネガティブアピール(真偽不明)

などがあり、初手から不動産屋のヤクザ感を感じた。

交渉

実際に交渉はしていないが

  • 清掃費4万円(見た中では結構高い)
  • 保証会社加入必須の物件については一部家主と交渉し直接の振り込みとできる
  • 家賃についても 3000 円であれば値下げ可能であることを約束していただいた
  • 鍵交換費の値下げを打診したが取り合う気無し

などの結果だった。 契約は申し込みまでしたが、即思い直し破棄した。

H 社

会社概要

こちらは直営店で仲介業者 内見してくれたお姉さんはバリバリという感じで、見に行った物件も良かったので契約に進んだ。

当該の物件は地元で数十年、地域密着、という感じの不動産屋が管理しており、地域の駅近な物件/良い物件は大体そこが管理していた。

交渉
  1. 家賃の交渉を実施し、3000円の管理費の値下げに成功
  2. ブログを参考に、鍵交換費と仲介手数料の半減をお願いした
  3. ここから担当が変わり、管理会社の印象が悪くなるのでやめた方が良いと進言される。迷わず交渉をお願い
  4. 管理会社より条件が飲めないことを伝えられる(管理会社は物件オーナーに話をしていないことも同時に知る)
  5. この時点で対応に不満があり、契約前だったので契約を破棄した

仲介会社との連絡の最後には、「こんな方法で値下げできるやつおるw?」という内容をオブラートに包んで教えていただいた。 この時点で不動産値下げ交渉の厳しさを痛感。

後日管理会社のレビューを Google Map で見たところ最悪の評判だった。 以降は不動産会社について GoogleMap を確認するようにした。

M社

会社概要

仲介会社、わりかし新しめの会社らしい、フランチャイズなどは無し。 飛び込みにもかかわらず車に乗って 5 軒ほど物件を見せていただけた。

不動産屋で飛び込みで物件探しをすると、特に興味のない物件情報までひたすら紙に印刷されて出てくるし、内見するときはその場で電話しまくって内見できるか確認するし、とんでもなくアナログな業界だなと思った。

交渉

特に契約はしていないもの、道中で下記のことを聞いた。

  • 8~10万円クラスの物件であれば 3000 円ぐらい家賃値下げしてくれることは多い印象
  • 鍵交換費は払わなくていいとあるが、実際習慣で多くの会社が請求している

習慣で、というワードは既に何度でも聞いており、改めて業界の体質を感じた。 彼らは習慣で人肉を食べたりするのだろうか。

E社

会社概要

超大手のE社、仲介手数料が半額であることを明記している。仲介会社。

これまでの経験で仲介手数料半額を切り出してもこの地域ではまともに取り合う不動産屋がいないと判断し、最初から半額の会社を探し出した。

担当者も非常に気さくで親切なおじさんで、親身に物件を案内してくれた。 が、とにかく管理している物件がボロい、古い。

これは多くの物件がオーナー管理物件であり、オーナーのさじ加減でメンテナンスが行われることが関係しているように考えられる。

既に仲介手数料が半額であることから特に交渉は考えていなかったし、気になる物件もなかったので交渉に至らなかった。

MS 系社

会社概要

緑の銀行とかやってるやつの系列らしい(名前から判断)。管理会社。 一見だけ内見させてもらった。よく覚えていないが、清掃費的なものが敷金とは別に1ヶ月分の賃料必ず取られる、みたいな契約になっていてクラクラした。

N社

会社概要

AK社が建てて管理している物件を専門で仲介する会社

物件は会社としての看板がでかい AK 社が管理しているためか、築年数が建っていてもかなり外見が綺麗な物件が多かった。 働いている人間が総じて若者の雰囲気を醸し出しており、接客に難あり(元気があるだけで、フランクすぎて社会人として大丈夫か?となる接客の人間がいる)。

しかし、自分が最後に担当してくれた方は非常にできている人間だった。 今回住むに至った物件を見つけたため、契約/交渉に入った。

交渉
  1. エントリポイントを変えて、ガスコンロ/ウォシュレットがついていない事を理由に、家賃の減額 or (仲介手数料半額&鍵交換費無料) を提案した
  2. 家賃は実は既に初回掲載時より減額しているため、仲介手数料半額で手を打たないか提案される
  3. 提案をのみ、そのまま契約(鍵交換手数料は払った)

となった。鍵交換手数料については根気強く交渉する元気が残っておらず、妥協した。

感想

自分が探した地域はおそらく慢性的に人気のエリアであり、また自分の条件が駅近などの人気となり得る物件のため、総じて不動産屋が強気であった。

結局のところ、ガイドラインは完全な強制を強いるものではないため、不動産会社はガイドラインを守る気が基本的に全くない。 また、話を切り出すと大体知ってはいるものの、「それが何か?」という風で、不動産業界で働いている人間は余計なお金を請求することに何の疑問も抱いていないと感じた。

また、仲介手数料半額や鍵交換費無料で失うお金は精々家賃半月分だが、契約の最後の方まで進めてもこれを了承しないで反故にする不動産屋はどんだけ面子を大切にしているのか疑問だった。 H社との交渉はかなり終盤まで進んでおり、ここで契約破棄すると

  • 再度不動産サイトへの掲載料金が発生
  • 物件オーナーは再度店子を探すために本来手に入れられるはずだった家賃収入を失う
  • それまで契約書の作成や、管理会社/オーナーとの交渉に利用していた人件費を失う

など、余裕で損失が家賃半月分を上回ると考えられるが、そういった発想は全く無いようである。(これは私が業界のシステムを理解しておらず、実際はほとんど損失が発生しないのかもしれないが)

自分が最後に物件を決めた際は、担当者の飲み込みが良く、借主側のためにも大変働いてくれて終始良い印象だった。

結局、不動産を決定する決め手は物件自体の魅力と担当者の対応で半々だと感じた。 こんだけ人が重要な業界なのに、客を馬鹿にするような態度を取ったり、プレッシャーをかけてくるというような対応を取られるのは意味不明だった。 ただ、大手の会社は教育がかなり行き届いていると感じた。

正直死ぬほど面倒だったので、さっさと厳密に法規制されて欲しい。 現状はそうもいかないので、最初から仲介手数料が半額の大手不動産会社や、大手不動産会社をお勧めする。 大手不動産会社であれば、多少の利益を無視しても全体として売り上げが上がる体質であるため、そもそも初期費用が安く設定されていたり、交渉もしやすいように感じた。

本当に意味のわからない業界だと感じた、できればもう価格交渉はしたくないが、業界が健全になるため皆さんも機会があれば是非チャレンジしよう。 そしてその際は、この記事が一助となると幸いだ。

ガイドライン自体は賃貸を借りる上で非常に参考になったので、読む事をオススメする。

www.mlit.go.jp