オタクをはなさないで

オタクの恋愛観や、オタクコンテンツについて書くブログ

恋愛経験、それは人生にとって大切なことかな

(ポロロン)

前回

dontleave.hatenablog.jp

の続きです。

なんで恋愛するんですか

前回散々「恋愛によって得られる価値は他から得られる」と書いたのだが、じゃあなんでそんなことを思っている私が交際しているかという話。

そもそも、私の生活環境は完全に男社会、かつこれまでも男の花園を突き進んできたので、女性経験どころか女性と話すことさえ1年で数える程(片手で数えられる)という人生を歩んできた。

よって、適当なコミュニティに所属していたら女性と会話する機会が生まれて、適当に話しているうちに気になってきて・・・なんてオーソドックス(なのかすらわからないが)な出会は存在しないことが明白だったので、女性と接する機会を設けるよう積極的に自ら行動し、自身の生活圏内と全く異なる世界に足を運んで探した。

そのうちこの経験についても書こうと思うが、とにかく私にとってパートナー探しは拘束時間、金銭的、特に精神的にコストがかかる活動で、実際本腰入れて探している間は余裕時間をほぼ全て費やして、丸々3か月ぐらいそれに潰れた。

そこまでしても恋愛が必要だと感じていた時期だった。なぜそんな風に感じてしまったのか。

それは人生に万策尽き始めたからである。前回説明したような、欲求の解消方法、特に承認について追いつかないほど絶望してしまい。どうにかしたいと思った結果恋愛という未開拓のフロンティアぐらいしか解決策が思いつかなかったからである。生存戦略、しましょうか。

恋愛に求めた価値

恋愛に求めていた価値は「無償の愛」と「唯一無二性」である。

「無償の愛」とはキリストとか聖母マリアから貰えるやつであり、親から貰える場合もある。文字通りタダで愛してもらえることであり、これがあるだけで自身の自尊心にボーナスがつき、自信は満ち溢れ世界は光り輝く。

「唯一無二性」とは世界に一つだけの花で、特別なオンリーワンでヴェルタースオリジナルである。自身の実力によって、大量消費の競争社会でオンリーワンになるのは難しい。これは個々人の閾値の問題になってくると思うのだが、当時私の中で自身の価値の閾値を大きく下回った。その改善策として、恋人であるという関係性によって、誰かにとっての特別であるという裏打ちを得ることで、唯一無二の存在であるという錯覚を得て自尊心を回復しようとした。

実際に付き合ってみて想像と違っていたこと

実際に交際を始めて、無償の愛は完全に幻想であることがわかった。他人との仲は無償の愛で繋がれていない。

私が愛は無償であると思って何もしなければ彼女は直ぐに去ることは想像に難くないし、また彼女が私からの愛は当然であるというような態度しか示さなくなれば、私も彼女から去るだろう。無償の愛が欲しかったらおとなしくキリスト教に入信した方が良い。

唯一無二性については、こちらが勝手に思うことなのでそれなりに満足できるが、これも実は相手が自分をどう思っているかというのは観測不可能なので、保証がどこにもなく、また勝手に自己満足していると別れた時にガラガラと音を立てて何かが崩れ去っていきそうなので、あまり当てにしない方が良いという結論に達した。

つまり、期待したことは何も得られなかった。

それでも付き合い続ける価値

細かな利点含め幾つかあるが、大きなウェイトを占める部分をいくつかあげる。

好きな人と一緒にいると楽しい
楽しい(小学生並みの感想) 。基本中の基本みたいな理由である。これは、「自分が相手に対して好意を持っている友人と一緒にいると楽しい」のちょっとリッチな感情と同じである。
特定の人との密な付き合いの勉強になる
恋人関係というのは一応、家族の次に密な関係であると考えられる。家族未満友人以上という人間関係でのコミュニケーションは、家族相手ほど雑でぶっちゃけてはいけないし、友人以上に気を使う。この微妙な関係は、他の友人や、もっと仲良くなりたい友人とのコミュニンケーションを取るときの参考になる。
また、特定の人物と長期間にわたって密な関係を築くという経験はなかなか得られない。友人が多ければ1人1人に対する接触時間が短くなり、関係が薄くなりがちである。これに対して現状、一人の人間と定期的にあって全力でコミュニケーションをとるという経験は貴重な経験なので、この経験によってコミュニケーション能力の向上を図りたい。
女性の世界とつながる最も良い方法である
私はモテる男ではないし、女友達から相談相手として好まれる人物ではないし、というかそもそも女友達がいない。ので女性の世界、例えば女性の中では何が流行っていると言ったことから、女性側から見た男性のこと、また実際に付き合っている男女の女性側からの視点と言ったものとは無縁の生活だった。彼女と付き合うことで、その世界へのアクセスが可能になった。彼女の友人の話や、彼女の振る舞いから、等身大の女性の考え方を日々学ぶことができる。これは仕事でも(公私混同ではない)女性相手で不可解な行動をとられた時に理解ができるようになった。
セックスが良い
風俗店を利用したことはあるのだが、それに比べて圧倒的に良い。また、お互いに満足することができるようになって、より楽しくなった。特定の人物と肌を重ねることを繰り返すことで仲が良くなっていく感覚は本当に新鮮で、驚くべき体験である。

などなど、いろいろである。

だが、一番初めにあげた「一緒にいて楽しい」が一番重要なことであり、人が人と密に関わっている状況を説明する一番根幹の部分だと思う。

利点のうち半分がリア充モテ男なら普段から享受しているであろう世界であるが、そういう人物は当ブログの読者として想定していないので問題ないとする。

まとめ

「恋愛によって得られる価値は他から得られる」が、交際を始めたことで、主に私が喪男であるゆえに縁のなかった世界への道が開けた。恋愛経験は人生にとって大切なことではないが、彩りを豊かにするのは確かである。